マイナンバー違憲訴訟原告のブログ

とある原告の視点からマイナンバー制度を考えてみたいと思います。

マイナンバー違憲訴訟東京、第9回口頭弁論

 先月の29日に開かれたマイナンバー違憲訴訟東京、第9回口頭弁論をレポートします。10時半からの開催で、深夜族で早起きの苦手な筆者には辛い裁判でしたが、現地には早めに着けたので、開廷前の説明会に間に合いました。

 今回弁護団は水永弁護士の都合が悪く、期日を変更すべく裁判所と掛け合ったらしいですが、結果的には予定の期日で開かれ水永弁護士は不在でした。

 また、前回の裁判で瀬川弁護士が不在だったのはインフルエンザに罹患したという話で、ここ2回の裁判では生憎弁護団が揃わない状態が続いています。

  

 今回の口頭弁論ですが、原告が提出した準備書面に対して被告が反論し、求釈明に回答。捜査機関による照会について、被告側の主張が変遷していることを原告が厳しく指摘したものの、相変わらず被告はのらりくらりとかわすばかり。

 先に被告が提出した準備書面では、刑事事件の捜査において、「個人番号の利用が出来ないから照会を行うことが出来ない」としていたにも拘らず、今回の準備書面では「提供を受けた目的を達するために、必要な限度で個人番号を利用出来る」と明らかに変遷しています。

  ただ、水永弁護士が不在だったことが幸いし、当初裁判後に予定されていた進行協議が延期されたので、時間稼ぎには成功したようです。

 結審を急ぎたい裁判長は再三、原告に立証を求めていましたが、次回の口頭弁論でも被告に反論することが認められました。

 何度か触れていますが、筆者は起業前に法律関係の業務に携わっていた関係で裁判では毎回、司法修習生の動向に注目しているのですが、今回の修習生も真面目に口頭弁論を傍聴していたので好感を持ちました。

 六法全書らしき書物を予め開いており、メモを取る体制を整えた上で裁判に参加していたのですが、開廷前に弁護団が修習生に参考資料を渡していたのが印象的でした。

 

 弁護士会館で開かれた報告集会では、弁護団から市役所等に出向している警察官の問題が報告されました。出向した警察官が無断で端末から個人情報を閲覧しているという話で、役所の職員から告発を受けたとか。

 また、裁判で被告が主張していることと、国会での答弁とが食い違っていることを指摘する原告が多く、違いを文書化して攻めたらどうかという意見が出ました。

 弁護団によると、国民の総意としてマイナンバーが違憲であることを目指したいが、原告のみ制度から離脱することを求める方向になるかもしれないと。

 実際、金沢ではマイナンバー離脱請求訴訟という名称で裁判を起こしているのですが、一部の国民のみが制度から離脱しても意味は無いように思います。

 筆者の場合、配偶者は訴訟に参加しておりませんので、仮に請求が認められて筆者のみ制度から離脱することが出来ても仕方がないなと。

 マイナンバー制度が違憲であるという判決を勝ち取るのは難しくても、訴訟をきっかけに国民の間で広く議論を喚起出来るような流れを作れないかと考えています。

 次回の口頭弁論は7月26日に予定されているのですが、筆者は都合が悪く、裁判を傍聴出来ない可能性があります。

 口頭弁論の行方が気掛かりではありますが、自分の代わりに多くの方が傍聴に足を運んでいただければ幸いです。

 

※ コメントを下さった方の御指摘により、一部文章を削除しました。

  御意見には思うところもありますが・・・コメント有難うございました。

 

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