マイナンバー違憲訴訟原告のブログ

とある原告の視点からマイナンバー制度を考えてみたいと思います。

マイナンバー違憲訴訟東京、第5回口頭弁論

 先月18日に東京地裁にて開かれたマイナンバー違憲訴訟東京の第5回口頭弁論ですが、傍聴レポートが遅れて申し訳ありません。

 オフィスの移転と自宅の補修工事が重なって忙殺されており、ブログの更新が出来ずにいるうちに5月を迎え、神奈川訴訟の次回期日が迫って参りました。取り急ぎレポートをお届けします。

 今回も傍聴人は原告席に着いた原告含め、30名程度でしょうか。このくらいの人数で定着している感がありますが・・・被告席には毎回5名から8名ほどの役人が着席しますが、代理人は男女の2名がいつもの顔ぶれで、他のメンバーが入れ替わっているようです。

 

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 裁判後の報告集会にて・・・弁護団の顔ぶれ。

 

 今回の口頭弁論では、原告側が住民税決定通知書に個人番号を記載することの問題点を指摘し、マイナンバー制度の違憲性を主張しました。

 前回の記事で取り上げた通り、会社経営者として筆者が直面している問題でしたので、被告側がいかなる反論をするのか注目したいですが、神奈川訴訟同様、裁判は原告側の主張が続いており、国は法廷ではまともに反論していません。

 国側の代理人によると、原告の主張が一段落したら反論するとのことで、次回はいよいよ被告である国が詭弁(?)を展開するのではと思われます。

 裁判長が頷きながら聞いていたことに注目しましたが、第1回の口頭弁論から傍聴している筆者の印象では、東京訴訟の裁判長は原告側の主張をきちんと理解されているように思うのです。

 そういう意味では好感の持てる裁判長とも言えるのですが、筆者が原告として参加している神奈川訴訟の裁判長はいまひとつ掴みどころがなく、法律家らしい油断ならぬ印象を抱いています。

 

 さて、口頭弁論が終了し、次回期日を決める際になって思わぬ事態が発生しました。

 裁判長は裁判所が夏休みに入る前に期日を入れようとしましたが、被告側が書類の提出には3ヶ月以上掛かると主張し、夏休み前に期日を入れることが叶わなかったのです。

 1週間ほど早く書類を提出できないかと裁判長が持ち掛けたにも拘らず、国側の代理人は薄笑いを浮かべながら一蹴し、次回期日は8月末まで延期されてしまいました。

 提出期限を譲らぬ被告側の態度に困り果てた裁判長は合議を宣言し、一旦3人の裁判官は退廷して合議の上、国側の代理人上記の提案をしたものの拒否され、原告側の都合も重なって次回期日は延び、4ヶ月以上先の8月29日に落ち着いたという次第です。

 傍聴席からはブーイングが沸き起こり、民間では考えられぬ悠長なお役所仕事に呆れ果てましたが、筆者に言わせると、裁判を長引かせたところで国側を利することにはならないと。

 下手に長引かせると先方には裏目に出ることもあると私は読んでいますが、さぁ、どうなるでしょうか。

 

 いつもは活発な議論が交わされる裁判後の報告集会ですが、何かと問題の多かった確定申告の時期も過ぎ、マイナンバー制度は責任の所在が不明であるという問題に移行しつつあり、いまひとつ盛り上がりに欠けました。

 前回、議論を盛り上げた原告の方が参加されなかったということもありますが、トラブルが起きた時にどこが責任を持つのか、国と自治体との線引きはどうなっているのか等、不透明な部分の多過ぎる制度に対するモヤモヤが参加者を無言にさせていたかと。

 弁護団の先生方も答えを持たず、議論が盛り上がらぬまま閉会したという印象でした。

 国はマイナンバー制度の仕組みを複雑にした上で説明責任を果たさず、問題発生時の

責任の所在も曖昧なまま、強引なやり方で制度を推進しているように私には見えます。

 間もなく横浜地裁で開かれる神奈川訴訟の第4回口頭弁論においても住民税決定通知書の問題を原告が主張する予定ですので、関心をお持ちの方は是非とも傍聴なさって下さい。 筆者は今回も共同経営者である配偶者を同伴して傍聴する予定です。

 

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