マイナンバー違憲訴訟原告のブログ

とある原告の視点からマイナンバー制度を考えてみたいと思います。

マイナンバー違憲訴訟神奈川、第4回口頭弁論

 前回の更新から早や1ヶ月を過ぎ・・・レポートが遅くなって申し訳ありません。

 言い訳をさせて頂くと、先月から「はやり目」なる眼の感染症を患いまして、仕事が手に着かなくなってしまいました。

 これが厄介な病気で感染力が強く、配偶者が先に感染し、潜伏期間を経て筆者も感染したという次第。配偶者は片目だけで済んだのですが、なぜか私は両目とも発症し、眼が使い物にならなくて困りました。

 ウイルスがついた物に触るだけで感染する恐れがありますので、特にお子さんのいらっしゃる方は手洗い等、徹底して頂ければと思います。

  

 早速ですが、先月18日に横浜地裁で開かれたマイナンバー違憲訴訟神奈川の第4回口頭弁論をレポートします。

 今回から傍聴券は配布しないと裁判所から通達され、大法廷の傍聴席マックス80名以上の傍聴人は来ないであろうと判断されてしまったようです。

 実際のところ抽選が行われたのは第1回口頭弁論のみで、第2回、3回と70名前後という状況だったのですが、今回は抽選には至らないものの、比較的盛況だったように思います。

 国側も多くの代理人が並んでいましたし、見学する司法修習生も複数おり、法廷全体に活気が満ちて見応えのある裁判だったかと。

 筆者は久し振りに原告席に着いたのですが、原告席は相変わらず賑わっており、原告席を満席にせずに傍聴席に着かせたらどうかという意見も出たそうです。

 私は前回同様、配偶者を同伴したのですが、傍聴される方でパートナーのいらっしゃる方は誘ってみては如何でしょうか。

 

 今回の口頭弁論では、マイナンバー制度施行後に起こった具体的な事故事例を原告代理人が主張しました。

 マイナンバーカードの交付業務を担当していた自治体職員が女性の個人情報を閲覧し、強制わいせつに至るという犯罪も起こっていると知り、深刻な状況に陥っていると。

 筆者はこの事件を口頭弁論で初めて知ることになりましたが、報道はされたのかと調べてみると、NHKで報道されたようですね。

 ここ数年、多忙で新聞を熟読する機会が減り、毎朝一面に抜粋されているダイジェストだけ目を通しているせいか、マイナンバー関係のトラブルの記事を見落としがちになっています。

 購読している朝日新聞でも、通知カードが自治体に返送されたままになっているという事象は大きく取り上げるものの、犯罪になるような事件は目立たぬよう報道されているような気がするのです。

 原告である筆者でさえ、今回のように裁判で事故事例や事件を知ることが多く、マスコミにはきちんと報道してもらいたいです。

 

 今回の原告の意見陳述ですが、自分と同世代と思われる女性が法廷に立ち、新風を巻き起こしました。

 落ち着いた様子で意見を述べられ、時折裁判長や被告側代理人を見据えていたのが印象深く、拍手喝さいを浴びていました。

 筆者と同じく小規模な会社を経営されている方で、氏名は名乗らず原告番号での意見陳述をされたのですが、私は法律事務所に勤務の経験がありながら、原告番号で意見陳述が可能だということを初めて知りました。

 氏名を名乗る必要がないのであれば、意見陳述のハードルは下がるのではないでしょうか。

 女性の声は法廷でよく通り、傍聴席にいた配偶者も聞き取りやすかったと話していたので、これからも女性の原告に意見陳述をして頂けると効果的なのではと思いました。

 いつもなら拍手は適切ではないとか、原告の意見陳述自体が不要だとクレームをつけていた被告代理人が大人しかったのは、陳述人が女性だったからではないかと。

 

 口頭弁論後に裁判長が被告側に対し、提出された準備書面の追加はあるかと問い質したところ、まともに反論したことが無いにも拘らず、「反論は尽きている。結審して頂いても結構です」と代理人が答えたのには驚愕しました。

 さらに驚いたのは、裁判長が続けて原告側に、「今後は学者を立てたり、憲法論での主張を進めるか」と尋ねたことです。

 弁護団長である小賀坂先生がどのように応じるかと注目していると、検討中であると即答されたので、次回期日あたりは憲法学者が法廷に立たれるのでしょうか。原告の中にも大学で教鞭を執られている憲法学者の方がいらっしゃるようですが。

 その次回期日ですが、先に口頭弁論が開かれた東京訴訟と同様に期日の指定が大幅に遅れ、9月の半ばとなりました。

 夏休みを挟むという理由もありますが、被告側が裁判の引き延ばしを図っているようで、結審しても良いと言い放ったわりには悠長なことをしていると思った次第です。

 長くなりましたので、裁判後の報告集会の模様は次回にさせて頂きます。

 

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